ネパールde浦島太郎
10年半の日本生活を終え、帰国した(元)留学生の記録。
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Author:dipsky
10年半の日本生活を終え、
ネパールに戻って参りました
シャキャ・ディプです。
専門は教育社会学ですが、ここでは
日々のネパールでの奮闘を記録しています。

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母語教育の必要性
前ブログでも度々ネパールの言語問題について取り上げていたが、
(参考:ネパールの言語と教育
引き続きこのブログでもこの問題を突き詰めていきたい。
いかんせん、多民族国家ネパールにとっては深刻な問題であり、
私個人の生活からも切っても切り離せない問題である。

自分が言語教育の専門家ではないので、
ネパールの言語専門家による記事をずっと探していたのだが、
漸くそれを入手できたので記事の要点を昨日呟きでまとめてみた。
____________________________
ずっと探していたネパールにおける二言語教育に関する専門家の記事を入手。Shikshak 3号、Dr Yogendra Prasad Yadav 博士、ユネスコ多言語教育委員。大まかに私が知っている内容で合っていた。
05-18 13:00

博士は、5学年までの母語教育をすすめている。現在公立学校では政策的にはそのようになってきているが、一貫性がないし、母語教員が少ない。
05-18 13:01

「10学年まで母語が確立するため、5学年までの母語教育が妥当。英語教育も必要だが、低学年での多言語教育は子どもに精神的なショックを与え、勉強嫌いにさせる。子どもが5歳でモノの概念を覚え、8~9歳で言語能力をマスターする。だから、10歳までに一つの言語に特化させる必要がある。」
05-18 13:07

「母語をマスターしてから、他の言語に移行すべき。教え方がよければ、母語が確立している子どもに3~4年でネパール語や英語を教えることができる。現在のごちゃまぜな方式は、子どもへの精神的な虐待同然。」
05-18 13:09

「母語教育は高いと言われるが、研究によれば現ネパールの教育予算の4%多い額で母語教育の実現が可能。パプア・ニュギニアの研究によれば、初等教育から英語教育を受けた子どもより、母語教育をうけた子どもの学力が高い。」
05-18 13:12

「現ネパールでは英語を暗記する方式が多いが、言語を習得する際にその言語で生活するつまり話す、書く、聞く、読むことが大事。」以上
05-18 13:15
_______________________________

自分が思っていたことの裏付けができたので良かったのだが、
じゃ、母語教育を自分の子どもに
低年齢から受けさせようと思ったら大変である。
博士も触れているように、母語教員の数も少ないし
社会的にも母語教育よりも早い時期からの英語教育を重要視している。
実際、私が知っている限り、私の母語で教育している学校は
市内で一つしかいない。
まだ就学年齢ではないが、
恐らくそこへ入学させようとさせたら家族や親せき一同が
反対することだろう。
英語教育の方がもっと重要なステータスであり、
同時にネパール語も学ぶことも要求される。

また、国家としても二言語教育に関する政策がしっかりしていないのも
問題である。
最新の学校教育改革計画では、
第3学年まで母語での教育をすることを決定する権利を学校運営委員会が持っていることになっており、
第4・第5学年に関しては、母語からネパール語に移行する期間として位置付けられている。
(6学年からはネパール語での教育が義務)
このような土台が最近の教育計画に登場したことは良いが、
実際問題どのような基準で学校運営委員会が
どの言語を母語教育として選定するのかが不明確であり、
どのような母語教育をするのか、またそれをネパール語に
どのように移行させるかが発展途上の段階にある。


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