ネパールde浦島太郎
10年半の日本生活を終え、帰国した(元)留学生の記録。
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Author:dipsky
10年半の日本生活を終え、
ネパールに戻って参りました
シャキャ・ディプです。
専門は教育社会学ですが、ここでは
日々のネパールでの奮闘を記録しています。

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ネパールにおける暗記教育の背景(1)
ネパール関連のブログをいくつか徘徊しているが、
そのうちの一つNepallifeさんの中で、
ネパール教育の現状を示す面白い記事をあったので
ここでネパール式暗記教育その背景を少し説明しておきたい。

ネパール式暗記教育の弊害とは」の題名で書かれているこの記事の
なかで正にネパールが今苦しんでいる暗記教育について
Nepallifeさんの経験を面白く描写されている。

_______________

先生が言う→生徒が真似る
先生が書く→生徒が真似る
先生が解く→生徒が真似る
・・・・・・・・・
というように、先生が教えたことをそのまんま一字一句たがわずに言えたり書けたりすることが教育の目標なのである。
内容を理解できているかどうかなど、大した問題ではない。
教科書や先生に間違いがあっても、それをそのままコピーできればOK。
逆に、先生の間違いを指摘しようものなら、その子は白い目で見られ、ダメな子の烙印を押される。

_________________

まさに、その通り。
とにかく、ネパールの公立学校も、
私立学校も暗記教育が主流。
私自身も過去に教員に暗記ではなく説明を求め、
否定された・辱められた経験があり
現在私は教育分野にいる。

ネパールの場合は、単純に暗記教育だけというよりも
様々な問題が複合している。
例えば、Nepallifeさんが例に挙げた
息子さんの理科の授業の話は、
暗記教育だけではなく、
カリキュラムの非整合性問題とともに、
実際に身に付いたかどうかということより
どれぐらい身についたという「間違った学力主義」
また、初等教育段階から
中学校卒業試験(School Leaving Certificate/SLC)の
突破に重点をおいた学歴主義教育が背景にある。

_____________________________
私の長男まっくんが小学一年生の時に通っていた現地校では、理科の授業で「宇宙」を扱っていた。(言語は英語)
彼が学期末に持ち帰ったスケッチブックを見て私の目は点になった。
太陽を中心に、水金地火木・・・の9つの惑星とその周りを回る衛星の図を彼が描いていたのである。
別の画用紙には、様々な種類の銀河(渦巻き状銀河、棒状銀河など)などの絵が説明と共に書かれてあった。

「まっくん、・・・・これ何書いているかわかる?」
「うん、ギャラクシーだよ。」
「ギャラクシーって、なんだかわかる?」
「・・・・わからない。」
「・・・・・だよね。」

小学校一年生が宇宙に関して学校で習うことって、日本ではせいぜい、「さあ夜の空を見上げてみよう。大きい星や小さい星・・・」くらいなもんじゃないか。
まっくんは、ちゃんとそれぞれの銀河の説明文を一字一句間違わずに書けたので、先生に褒められ得意げであった。
_______________________________


このネパール式暗記教育の弊害についても、
Nepallifeさんからおもしろおかしく挙げて下さっている。

__________________
しかし、このネパール式暗記教育には重大な欠陥がある。
これは私から見ればもはや致命的と言っていいくらいだ。

それが何かと言えば、想像力や独創性が育ちにくいことである。
考えてみれば当たり前のことだが。
もうほとんどのネパール人が抱えている問題だといってもいい。
___________________

Nepallifeさんの記事では、ご自分のNGOの話や
現在実施されている英語教室の例を出している。
詳しくは、Nepallifeさんの記事の一読をお願いしたい。

恐らく、外国人また海外で何年間暮らしたことがある
ネパール人が一番最初にこの問題に気づくと思う。
経営に携わる友人から、「言うことしかやらない」
ネパール人の話をよく聞くし、
実際に自分がそのような方と出会うことも多い。
ただ、私が知る限り、このような実情を明らかに
する客観的なデータは存在しない。

しかし、ネパール式暗記教育がこのような
国民性を形成しているのはあまりにもよく見聞きする話なので
間違いなさそうだ。
(続く)
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コメント
暗記教育の背景(1)に思う
シャキャさんのツイッターの内容の紹介ブログで興味を覚え、
Nepallifeさんの『ネパール悲喜こもごも』の中の
ネパール式暗記教育の弊害とは (その1)~(その4)
は読み、その後も、Nepallifeさんの『ネパール悲喜こもごも』
の内容は、時折読んでいます。教えて頂いてありがとうございます。

「先生が教えたことをそのまんま一字一句違わずに言えたり書けたりすることが
教育の目標なのである。」
「内容を理解できているかどうかなど、大した問題ではない。
教科書や先生に間違いがあっても、それをそのままコピーできればOK。
逆に、先生の間違いを指摘しようものなら、その子は白い目で見られ、ダメな子の烙印を押される。」
ということに関する、シャキャさん自身の
「教員に暗記ではなく説明を求め、否定された・辱められた経験。」と
それをきっかけとした「現在私は教育分野にいる。」に至る経緯を
知っているわたしから、言わせていただけば、
「ネパールの暗記式教育」は、結果的に少なくとも
「『シャキャ・ディプさんという、すてきな教育学者を生む。』という
よい働きもした。」と言えると思います。

ネパールの教育が抱えている「複合した様々な問題」の例えとして
Nepallifeさんが挙げておられる
① カリキュラムの非整合性問題
② 「間違った学力主義」問題
③ 「初等教育段階からの卒業試験突破に重点をおいた学歴主義教育」問題
や、
以前、「第1回マインドマップ講習会」での
「夢の家」をマッピングする場面で、
シャキャさんがぽつりと言っておられた
「想像力や独創性が育ちにくい、ネパールの教育を
受けて育った自分への嘆き」は、
『現在のネパール人が抱えている大きな問題』であり、
意識化・問題視されていながら、まだ手つかずの分野だと言えますね。
___________________

日本で10年以上暮らしたことがあるシャキャさんや外国人である私には、
はっきり見え・何とかしなければと感じられるこの問題の改善・解消のために、
「客観的なデータ」を示し、実情を明らかにしていくことは、
これからの重要な仕事の一つと言えそうですね。

ネパール式暗記教育が招来した「国民性問題」と同様のことは、
かつて、
日本をはじめとする諸外国でも気付かれ、改善の道が模索・ 実行された
ことではあると言えますが、
ネパールの場合は、そこに、「ネパールの社会・政治・教育的独自性」
を加味して取り組む事が、難しさを生んでいると言えそうですね。
[2011/06/08 02:13] URL | やかちゃん #- [ 編集 ]


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